が、「さて、その国はどこ?」という感じです。 この統計(2016年10月1日現在)によると海外在住の日本人は133万8千人です。海外在住(在留と言います)の日本人というのは、在外日本大使館(領事館)に在留届を出している永住者・長期滞在者です。 2015年の国勢調査での日本の人口は1億2709万人ですから、在留邦人数は(国勢調査の対象外ですが)日本の人口の1%を超えることになります。1%と言うと少ないように思えますが、都心で100人の人を見かけるのは訳もないことを考えるとかなりの人数の様に感じます。
日本人が海外にたくさん出ているという事は、日本企業もかなり進出しているのでしょう。海外在留邦人数調査統計では日系企業拠点数も出ているのでそれも見てみましょう。
在留邦人者数の推移
在留邦人は27年間で約2.3倍になっています。>年平均3.1%増加。長期滞在者は3.5%、定住者は2.4%です。長期滞在者は企業派遣や留学生など国際的な関係が広がれば増えるので納得いきますが、定住者が年率2.4%で増えているのは驚きです。
下は2016年で在留邦人の多い国(21ヵ国)の推移です。一番多いのは(やはり)アメリカで、42万人超です。中国・オーストラリアと続きます。こちらのグラフは2010年からのものですが、中国を除いては増加若しくは横這いです。これも何か分かるような気がします。
在留邦人者数の内訳
統計上、在留邦人は永住者と長期滞在者に分類され、それぞれ本人とその同居家族に分かれています。永住者は47万人(うち内同居家族は22万人)、長期滞在者は87万人(うち内同居家族は31万人)でした。
年齢別では40歳代と50歳代で51%なります。長期滞在者の内訳では、民間企業関係者が54%、留学生等が21%です。右のグラフはそれぞれ本人・同居家族の内訳です。留学生等以外は本人1人当たり平均0.6~0.7人の同居家族を帯同しています。
下の「詳細はこちら」ボタンで詳しい数値が表示されます。

どこの地区が一番多いか?男性?女性?
一番多いのは北米で約49万人(37%)で、次はアジア39万人(29%)でした。北米・アジアは面積が広いので対象国面積で割ってみました。1000㎢ 当たりの在留者数です。すると西欧が53.4人/千㎢と一番多いのが分かります。男女比率を計算してみると全体では男48:女52とほぼほぼ同数ですが、永住者は男38:女62、長期滞在者は男53:女47と逆転しています。ことに永住者/西欧の女性比率は68%・中東66%、長期滞在者/大洋州は63%と特徴的でした。
海外在留邦人者数 の(2016年10月現在)
長期滞在の子供たち
2002年での長期滞在の小中学生 52,046人は、2016年には79,251人に増加しています。 当初、日本人学校、補習校、現地国際校に通う子供たちはほぼ同数でしたが、2016年時点では子供たちの約半分は現地国際校に通っています。(注:現地国際校と補習校の両方にカウントされている部分があるかも知れません) 個人的には本来の国際化という意味で良い傾向だと思います。

国別海外在留邦人者数
下の地域・国を指定すると詳細データが表示されます。

海外の日本企業
日系企業拠点数とその推移
2016年10月時点で日系企業の拠点数は71,820でした。2001年と比べると15%増加しています。区分の本邦企業というのは(海外)支店の数です。業種別には製造業が40%、小売卸売業が16%でした。国別では中国が断トツ!32,313。アメリカ 8,429、インド 4,592と続きます。在留者数と同じように中国はやや下方気味です。
(このグラフでは分からないのですが)注目すべきは、進出企業の国の数が147ヵ国に上る事です。アフリカのガボン・ベナン・マリ・モーリタニア・リビアなどにも進出しています!