外食産業 の はなし

 11月23日は「外食の日」だそうです。勤労感謝の日といっしょ。日ごろ一所懸命働いているのだから、この日は外食でもしましょう。という事でしょうか。
「外食」と言っても、ファストフードから高級レストランまでいろいろあります。公益財団法人「食の安全・安心財団」日本フードサービス協会というところが外食産業に関するデータを提供していたのでちょっと調べてみました。

  1. 外食産業、お客の数は増えている?客単価は?
  2.   消費者物価指数?
  3. どのぐらい「外食」するか?
  4.   外食産業、その規模は?



 日本フードサービス協会のデータをグラフ化してみました。元データは何故か各年前年比の数値だったので1994年を100とした指数にしています。
 「外食産業全体」では22年前の1994年と比べると、店舗数と利用客数は約6割増えています。(年平均増加率は店舗数2.2%、利用客数は2.1%売上金額は45%増(年平均増加率1.7%)ですが、客単価は1割(年平均マイナス0.4%)ほど低くなっています。
このデータは実数がないので分からないのですが、単価が低めと思われる喫茶店が店舗数・売上が3倍になるなど構成比率がかなり変わっているようです。
個別にみると【ファストフード】は、利用客は伸びているが単価が下がり気味。【ファミリーレストラン】は店舗数は2倍になったが売上はそこそこ。【パブレストラン/居酒屋】は2006年を境に苦しい展開。【ディナーレストラン】はまぁまぁ順調。ここ2~3年急速に伸びています。【喫茶】は2007年ぐらいまでは極めて堅調(年率8%増・単価は横ばい)という感じです。

○ グラフの点にマウスを乗せると細かい数字が見れます。



 上のグラフをキーを替えてみました。
客単価以外はどれも【喫茶】が飛び抜けて上の方に現れます。(他の項目が見づらいようでしたら、グラフ上部の凡例「喫茶」(緑色)をクリックして下さい)
【パブレストラン/居酒屋】の不調がよく分かります。



 今まで外食産業の推移を比率で見てきましたが、その規模はどの位なのでしょうか。「食の安全・安心財団」によると外食産業の市場規模は25兆1千億円(2015年)だそうです。25兆円がどの位なのかピンときませんが、平成28年度一般会計予算は約96.7兆円です。これもピンとこない!そこで、経産省の商業統計表(小売業)(平成26年)をみると各小売業の年間販売額は右表のとおりでした。食料専門スーパーと食料品専門店と食料品中心店を合わせると23兆円弱ですので、外食産業の規模はかなりなものだと言うことが分かります。
 「食の安全・安心財団」では「外食率」というのを算出しています。2015年の外食率は35%ぐらい。家計の食料飲料の消費額に外食産業の市場規(売上高)を足したものが全国の食料飲料の消費支出額とみて、比率を計算しています。時系列に見て・・おぉ!バブルの頃は外食比率も高かった!

25兆1千億円のうち飲食店(食堂・レストラン)などが約4割、宿泊施設・バーキャバレーなどがそれぞれ1割、寿司屋6%、そばうどん・社員食堂・などが5%です。



各部門を40年前からの時系列で見たのが下のグラフです。



おしまい